昼の空手道場。障子窓の光が板の間に落ちる。初めて道着を着たさくらが、ブロックに渡した瓦5枚に拳を振り下ろす。ゴツッ。1枚も割れない。拳を抱えて跳ねて、吹き出す。白髪の師範が隣で腰を落とし、拳を真下へ、
昼の空手道場。障子窓の光が板の間に落ちる。初めて道着を着たさくらが、ブロックに渡した瓦5枚に拳を振り下ろす。ゴツッ。1枚も割れない。拳を抱えて跳ねて、吹き出す。白髪の師範が隣で腰を落とし、拳を真下へ、瓦の手前でぴたりと止める。2本指で自分の目を指して、その指を瓦の下の床へ。真似をして、狙って、もう一度。バキッ。5枚が全部真っ二つ。振り向くと、師範が倍の10枚を抱えて歩いてくる。 10枚がブロックに置かれる。ごくりと息をのむ。師範は腕を組んで下がる。目を閉じて、大きく吸って、吐く。拳を引き上げて、振り下ろす。上から下まで順番に割れて、最後の1枚まで抜ける。顔を上げると、師範がいちばん下の破片を2つ拾って笑っている。跳ねてハイタッチ。割れ口を合わせると、ぴったり合う。床には割れた瓦の山。ぺこりと頭を下げて、照れ笑い。 一緒に来た友達が、すぐそばから手持ちで撮った記録。1カット2秒前後、セリフ・字幕・BGMなし。画面に出るのは二人だけ。瓦の山は1つ、前半5枚・後半10枚、割れた破片は床に残す。人物は全部寄りで撮り、瓦の厚みは床すれすれの低い位置から見せる。道場と瓦の見た目は人のいない参照画像、後半の師範は前半の実際のコマを参照にして同じ人のまま。
@akiyoshisan