夕暮れの草地。畳まれた白いランタンを振って広げながら、さくらが小走りする。地元のおばさんが上をつまんで持ち上げ、さくらは下の竹の輪を持つ。芯に火がつき、指がぴくっと離れかけて、また握る。しわの寄った紙

夕暮れの草地。畳まれた白いランタンを振って広げながら、さくらが小走りする。地元のおばさんが上をつまんで持ち上げ、さくらは下の竹の輪を持つ。芯に火がつき、指がぴくっと離れかけて、また握る。しわの寄った紙が、内側からゆっくりふくらんで橙色に透ける。横風で大きく傾き、あわてて水平に持ち直す。遠くの暗がりから、灯りが一つ、また一つと空へ上がり始める。手の中のランタンが、指を押し上げてくる。 指を開くと、すっと離れていく。顔を照らしていた光が、上へ抜けて消える。すぐ近くの暗がりから数十のランタンが一斉に上がり、頬をかすめて首をすくめて笑う。つま先立ちで、自分のランタンを指でさす。無数の灯りが重なって、どれだったか分からなくなる。指が下がって、小さく笑う。おばさんに肩を抱かれて、二人で見上げる。瞳に、灯りが映っている。 友達が手持ちで撮った記録。1カット2秒前後、セリフ・字幕・BGMなし。画面に出るのは二人だけ。さくらのランタンは1つ、白い無地、炎は輪の真ん中の芯からだけ。

@akiyoshisan1

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