廊下を歩いている人物が、別の人物に変わる。歩き方もカメラの動きも廊下の照明もそのまま。上の映像がその例で、「動画編集 AI」で検索する人が本当に欲しいのは、こういう結果を一言の指示で出すことのはず。
スマホの動画編集アプリでカット編集や字幕入れはもう試したことがある人が多いはず。問題は「背景を変えて」「人物を入れ替えて」のような指示まで実際にこなせるツールと、説明だけ返すツールを見分ける基準がはっきりしないこと。
「AI編集」と書いてあっても同じではない理由
どのAIにチャットで映像の話を振っても、それなりの返事は来る。字幕の入れ方や背景の変え方を説明してくれることもある。ただそれは説明であって編集ではない。そのAIは映像そのものを見ていないし、プロジェクトファイルも触っていない。
実際に編集ができるには、次の3つが同時に必要になる。
- 映像を実際に見ている。 何カット目に何が映っているかをファイル名から推測するのではなく、フレームを確認してから判断する。
- タイムラインを直接書き換えている。 クリップのトリムや並べ替え、レイヤーの重ねが、チャットの返答ではなくプロジェクトの中で起きる。
- 素材を生成して、その場に置いている。 背景や人物の入れ替えを別のモデルに任せ、結果を受け取ってタイムラインの元の位置にそのまま入れる。
どれか1つでも欠けると、結局「映像に詳しいチャットボット」で止まる。3つ揃ってはじめて、「背景を変えて字幕を入れて書き出して」が指示待ちのタスクリストではなく、終わった作業になる。
実際に試して確認する方法
1. 画面を見ているか確認する
映像の中の特徴的な小物や、照明が途中で変わる場面を1つ選んで聞いてみる。説明なしで答えられなければ、そのAIは映像を見ていない。
2. プロジェクトが本当に変わるか確認する
「最初の10秒を切って」のような具体的な指示を出し、チャットの返事が自信ありげかどうかではなく、プロジェクトファイルが実際に変わったかどうかを見る。
3. 生成した素材を自分で置いているか確認する
別のアプリでファイルを受け取り、自分でタイムラインにドラッグする必要があるなら、半分しか自動化されていない。受け取った結果をその場に置いてくれるかどうかが本当の違い。
4. 元に戻せるか、実行範囲を選べるか確認する
プロジェクトを直接書き換えるAIなら、いつでも元に戻せる必要がある。提案だけにするか、見せてから承認を待つか、まとめて自動で進めるかを選べることも大事。
5. 他のソフトに渡せるか確認する
EDLやFCPXML、OpenTimelineIOで書き出せないと、結果がそのアプリの中だけで終わる。色味の調整や音のミックスは、普段使っているNLEで仕上げる場面が多いはず。
Shotyでクロードに頼むと
ShotyはMac・Windows用の無料デスクトップ編集ソフトで、エージェントとのチャットが入っている。モデル選択でクロードを選ぶと、Shotyが公式のClaude Code CLIを自分のアカウントでそのまま実行し、やり取りのたびにローカルのMCPサーバーを開いて上記の機能をつなぐ。
スタジオのショットに映っている人物を、参考写真の人物に入れ替えて。ポーズ、照明、カメラのフレーミングはそのまま残して、元の映像を置き換える前に結果を見せて。
実行モードを確認待ちにしておけば、入れ替え結果を先に見せてから承認を待つ。見る、直す、生成するという一連の流れの中で、最終的に決めるのは常に自分。
まだ人が決める部分
- どの結果が正解か。 同じ指示で複数のバージョンを作っても、どちらが良いかは人が選ぶ。
- クレジットがかかる処理。 カット編集や書き出しは無料。人物の入れ替えのように生成が絡む処理だけ、実行前に確認する設定にしておくと予算が安定する。
- 長く走らせる一括処理。 席を外していても複数のショットを処理し続けられるが、納品前には一度結果を見ておいたほうがいい。
Shoty無料エディターをダウンロードして、モデル選択でクロードを連携し、上の確認方法を自分の映像で試してほしい。クロードでの編集の流れをもっと知りたい場合は、英語版のClaude video editingも参考に。